炬燵の中でゲーム三昧

ゲームのプレイ雑記やあれこれ

OPUS 地球計画 感想

OPUS 地球計画」(Nintendo Switch、PC(Steam)、Android、iOS) 
SIGONO
(アドベンチャー)  

 

- 満足度:★★★★ 4.0

- 総評:★★★☆ 3.5

- シナリオ:★★★☆ 3.5
- 世界観・雰囲気:★★★★ 4.0
- キャラクター:★★★☆ 3.5
- グラフィック:★★★★ 4.0
- 音楽:★★★★ 4.0
- ゲーム性:★★☆ 2.5

良かった点
・美しい宇宙グラフィックと BGM の良さ
・世界観と雰囲気の良さ
・想像の余地のあるシナリオ

悪かった点
・ゲーム部分が単調

プレイ状況
Switch 版でフルコンプ

プレイ時間
メインストーリークリアで 1、2 時間、フルコンプまで含めて 4 時間弱

作品情報

 『OPUS 地球計画』は 2015 年に SIGONO によりスマホ向けに開発、発売されたインディーゲームで、その後 PC、Switch など様々なプラットフォームに移植されています。今回プレイしたのは Switch 版となります。

物語

 人類が地球を離れて長い年月が経った未来、神話の中のみで語られる存在となった地球を探し出す旅をする、ロボットのエムと AI のリサの物語となります。

グラフィックや BGM の雰囲気の良さ

 本作は雰囲気が抜群に良いです。まず、無数の星々が浮かぶ宇宙の描写が非常に美しい。そして、BGM もクオリティが高く、宇宙という舞台を引き立てるものとなっています。シーンによる BGM の使い分けも秀逸で、終盤のあるシーンでは鳥肌がたちました。Youtube の公式プロモーションが、本作の雰囲気を良く表しているので、動画を見てピンと来た方にはぜひ手にとってほしいです。


www.youtube.com

温かみのあるキャラクターと想像の余地のあるシナリオ

 地球を探すというシンプルなストーリーですが、目的がはっきりとしていて物語に入り込みやすくなっています。物語の背景や世界観は全てを語ってはくれず、宇宙船内のものやメモをクリックして得られた情報をつなぎ合わせて、想像していく形となります。プレイした人によって解釈が異なるのはもちろん、製作者のメッセージ性が強く色々と考えさせられる物語となっており、個人的にはかなり好きです。子供らしく感情的な一方、地球を探すという目的に対して一途なロボットのエムと、地球を見つけ出すことの無謀さを感じつつもエムを放っておけない AI のリサは互いにないものを補い合っており、そんな二人(?)の関係性を丁寧に描きながら物語が紡がれるので、自然と引き込まれます。エムとリサとのやり取りも微笑ましく、暗く孤独感を感じられる宇宙を舞台にしながら、優しい雰囲気なのも良い。

個人的に気になった点

 良くも悪くも雰囲気、シナリオに特化したゲームなので、ゲーム部分は単調です。広い宇宙の中から、提示されたヒントをもとに望遠鏡を使って地球に似た惑星を探し出していく。これの繰り返しとなります。後半になるほど惑星を探すためのヒントが曖昧になったりして、ちょっとしたパズルのようになりますが、ゲームとして面白いかといわれると正直悩ましい。

まとめ

 低価格で遊べるインディーゲームでありながら、雰囲気やシナリオが素晴らしいです。限られた人員と予算の中で、何をプレイヤーに伝えたいのか、そのためにどんな要素を、どんな形でゲームとして盛り込むのか、よく考えられていて、それ故にとても心に残る作品となっていると思いました。