- 満足度: ★★☆ 2.5
- 総評: ★★★ 3.0
- シナリオ: ★★★ 3.0
- 雰囲気: ★★★★ 4.0
- キャラクター:★★★ 3.0
- グラフィック:★★★★ 4.0
- 音楽: ★★★★ 4.0
- ゲーム性: ★★☆ 2.5
疫病により人間社会が崩壊した地球。 唯一生き残ったヨハンとフェイの二人は死者を宇宙に還すためのロケット造りに奔走することになります。 たった二人、荒廃した地球で無事にロケットを打ち上げることができるのか。 死者の弔いの物語。
前作「OPUS 地球計画」に引き続き、本作はとにかく雰囲気が良い。
柔らかで温かみのあるキャラクターイラストと、崩壊した世界の寂しさを感じさせるマップのバランスが絶妙です。
BGM もゲームの雰囲気によく合っていて、終盤の BGM 演出は秀逸。
宇宙教という死者の魂を宇宙に還す「宇宙葬」を行う宗教が普及した地球、という世界観も独特で、本作の雰囲気作りに一役買っています。
物語は、死者の魂の声に悩まされるロケット技師のヨハン、宇宙教の巫女で宇宙葬の成功を願うフェイの二人の会話で進行していきます。
正反対の二人は、意見の食い違いからときには衝突しながらも、少しずつ心を通わせていくこととなります。
テーマ性の強いシナリオではありますが、普遍的なテーマを扱っているので万人受けしやすいのではないでしょうか。
すべてを語らない、想像の余地を多く残したストーリー構成は好き嫌いが分かれるかもしれませんが、個人的には好ましく感じました。
一方で、物語やキャラクターの描写がやや荒く、作品を通して何を伝えたいかや、エンディングに至るまでのキャラクターの言動、心境変化が伝わりにくく感じたのが残念。
ジャンルとしてはアドベンチャー。 見下ろし型のマップを探索してロケットの材料を見つける探索パート、集めた材料でロケットを造る建造パートに分かれていて、ロケットの建造状況に応じてストーリーが進んでいきます。 探索要素が加わったことにより、前作と比べてできることの幅が広がったのは間違いないのですが、とにかく作業感が強い。 ゲーム内時間で一日の探索時間に制限があるにもかかわらず、マップが広くて移動速度が遅い上、同じ場所を何度も行き来させられます。 やりこみ要素として、各地に散らばったサブクエストをクリアしてコレクションアイテムを集めるというのがあるのですが、そこまでやる気が起きず。 荒廃した地球を描いたマップの雰囲気は文句なしに良いだけにもったいないなぁと。
全体としては、前作と比べてボリュームが増えた分、主題がぶれてとっちらかってしまった印象。
プレイ状況: Switch 版でストーリークリア
プレイ時間: ストーリークリアに 3、4 時間