PS4 版『DEATH STRANDING』、今更ながらやっていきます。
コナミを退社した小島秀夫氏が立ち上げたコジマプロダクションの処女作ということで、かなり話題になりましたよね。小島氏のゲームは PS3 の時代に『メタルギアソリッド』をプレイして、PS 時代のゲームながら完成度の高いステルスアクションに感動した記憶があります。続けて『メタルギアソリッド 2 』の方もプレイしたのですが、良くも悪くも作家性の強いゲームを作る方なんだなと思って、それきり小島氏のゲームはプレイしていなかったんですけれども。今回、ちまたで賛否両論になっている荷物運びが面白そうで買ってみました。
※ 以下、ネタバレを含みますのでご注意下さい。
プロローグ ポーター ~ チャプター 1 ブリジッド 冒頭まで。
小島氏と言えば、映画とゲームを融合したようなゲームを開発されているイメージが強いんですけど、もう最初のオープニングムービーからしてワクワクが止まりません!これがどんなゲームなのか、これから何が起こるのか期待させる映像であるのももちろん、まるで実写のような風景映像、キャラクター(俳優さん)のグラフィック、表情、動きもリアルで本当に映画を見ているみたいです。ほとんど俳優の名前と顔が一致しないくらいには俳優に疎いのですが、海外ドラマ『ハンニバル』でハンニバル役を演じていたマッツ・ミケルセンについては、俳優名をしっかり覚えているくらい好きだったので、出番が楽しみです。なんでしょうね、ハンニバル役だったからというのもあるでしょうが、正気と狂気の入り混じったミステリアスな雰囲気というか、どこか色気の感じさせる雰囲気というか、すごく好きです。
閑話休題。
主人公はポーター(運び屋)であるサム・ポーター・ブリッジズ。冒頭のムービーで不可視の怪物に襲われていきなりバイクを失い、徒歩で運び屋の仕事をこなさなければならない、というところから始まります。行き先はセントラル・ノットシティ。行き先にはチェックポイントを付けられるので、目的地が分からなくて迷子になる、ということはありません。チェックポイントまでの経路も、地面上に点線という形で表示されるので安心。……と思いきや、どうもこの表示される経路は直線経路らしく、どう考えてもそのまま進んだら落ちて死ぬだろうと思われる崖も一直線に横切りやがります。なので、チェックポイントの方向と、周囲の地形を見ながら、通れそうな道を必死に探して進んでいきます。ここでもう既にゲームとして楽しいです。どうやら道中に落ちている荷物も拾って一緒に届けると報酬が上乗せされるということで、周囲を見渡して荷物が落ちていないか、探しながら進むのも忘れません。ただ、これがまた曲者で、荷物には重さが設定されており、運ぶ荷物の重量が重くなるほど、サムの歩行バランスがとれなくなっていきます(歩行速度に影響があるかまでは未検証)。目的地まで間近だったのでなんとかなりましたが、4 つ目の荷物を拾ったときには、あっちへフラフラこっちへフラフラ、平坦な道を歩くだけでバランスを崩して転ぶ始末で、この辺りの取捨選択をプレイヤーがどうしていくかが一つの醍醐味なんでしょうね。目的地に到達すると評価画面が表示されて、(同時)納品数や荷物の劣化率によっていいねポイントというスコアが算出されるみたいです。今回は最初のタスクということもあって「S(AWESOME)」でした(最高評価なのかな?)。荷物の劣化率という数値がある、ということは、転んだり、水につかったりすると荷物が劣化して評価が下がるということでしょうか。なんでもいいから目的地まで荷物を運べば良い、という訳ではないようです。また、荷物の内容によってもいいねポイントが加算され、得られたいいねポイントの量によって、パラメータ(ブリッジリンク、速度、数量、サービス、安全性)や配達人グレードが上昇していく仕組みのよう。現在はブリッジリンク 0、速度 0、数量 3、サービス 2、安全性 0、配達人グレードは 5(新人配達人)ということです。この辺りのパラメータやグレードがプレイにどう反映されてくるかはまだいまいち分かっていません。
ストーリーの方に関しては、小島氏の作品ということである程度覚悟はしていましたが、良く言えば謎が多くて先が気になる、悪く言えば小難しい話が初っ端から展開されていきます。何らかの原因で文明が破壊された、いわゆるポストアポカリプス的な世界観なのですが、このゲーム特有の設定が数多く存在し、序盤は謎だらけです。最初の運搬タスククリア後、死体処理係の男の依頼により、自殺遺体を焼却所に届けるイベントがあったのですが、そこまでで分かっていることと言えば、
- デス・ストランディングにより世界が崩壊したこと
- ビーチからやってきた?不可視の化け物 BT が跋扈しており、捕まれば殺される(喰われる?)こと
- サムは能力者(DOOMS)レベル 2 であり、カイラムアレルギーであり、接触恐怖症であり、帰還者であること
- DOOMS は BT をある程度感知する能力があること
- BT を感知する手段として BB(ブリッジ・ベイビー)と呼ばれる赤ん坊のようなものが存在すること
- カイラムアレルギーは、カイラリウムに触れると涙を流すこと
- 時雨(タイム・フォール)と呼ばれる雨に当たると、時間を奪われる(人体であれば老化が進む)こと
- 人の遺体は放置しておくとネクローシス(BT?)に変異すること
- そのため遺体は焼却する必要があるが、焼却時にはカイラリウムを大量に放出するため、周囲を汚染すること
- 帰還者は、死んでも魂が自分の体に戻ることで、この世に戻ることができるらしいこと
- 帰還者が死んだ際、ビーチ?海?のような別次元の空間を訪れること
- 特定の虫(芋虫みたいな見た目、名前覚えられなかった)を食べるとタイム・フォールへの耐性がつくらしいこと
辺りでしょうか。もう固有の用語だらけで訳が分かりません。この手の、主人公とプレイヤーとで情報の格差がある(情報の共有がなされていない)タイプのゲームは序盤に世界観やゲーム内用語の説明が入ったりしますが、このゲームでは、遠慮なく登場人物がゲーム内の用語を使ってポンポン話を進めていきます。かといって、プレイヤーが完全に置き去りにされるかというと、そこが絶妙な塩梅で、少しずつではありますが、なんとなく登場人物同士の会話から世界観ゲーム内用語の意味が察していけるようになっています。それによって、物語の先や謎が気になって、どんどん先に進めたくなるので本当に上手いと思います。現状の疑問点としては、
- 冒頭に登場したフラジャイルという女性は何者か(サムとの会話から、それなりに有名人で、何らかの組織を率いていたらしいが、現在は壊滅状態らしい?)
- デス・ストランディングとは何か(化け物がビーチからやってくること、BT が不可視の存在であることを考えると、この世界には、今見えているのとは別の次元が存在する?)
- BT とは何か
- BB の役割は何か(この BB ってデス・ストランディングのマスコット?みたいになっているやつですよね、独特の不気味さがあります)
- DOOMS、帰還者の能力の詳細
- 接触恐怖症の詳細(触れられた部分が赤く痕になって残るので、精神的なものというよりは身体的な疾患?)
とりあえず、サムが帰還者として復活したところでプロローグ終了。
エピソード 1 の冒頭のムービー部分まで進めましたが、デッドマンという医者?研究者?のような男が初登場。カイラム通信というホログラムのような技術を使ってサムと対話しますが、ますますカイラリウムが何なのか気になります。デッドマンの話によると、先の遺体運搬失敗により、セントラル・ノットシティが消滅、現在地はキャピタル・ノットシティということです。都市を一つ破壊できるだけの何かがあったということがさらっと語られますが、それだけ遺体の放置、異形化は危険なよう。デッドマンはブリッジズという組織のメンバーのようで、隔離病棟にいるアメリカ大統領にモルヒネを届ける依頼を受けたところで、一旦終了。ファーストインプレッションはかなり良いです。先の気になるシナリオ、運搬部分のゲーム性、どちらも楽しめそうで、評価をつけるなら★★★★。ぼちぼち進めていきたいです。
そういえば、冒頭、安部公房の「なわ」の引用から始まったところは少し驚きました。そのうち読んでみたいです。
クリアした依頼:
[依頼 No. 1] スマート・ドラッグを配送せよ(評価 S)
現在のグレード:ブリッジリンク 0、速度 0、数量 3、サービス 2、安全性 0、配達人グレードは 5(新人配達人)
現在の総プレイ時間:約 1 時間
獲得トロフィー:
・善意も届ける配達人(落とし物を初めて届けた)
・物を運ぶのが俺の仕事だ(”プロローグ:ポーター”をクリア)