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大正×対称アリス all in one その3(episode 2 かぐや編)

大正×対称アリス all in one』、episode 1 をクリアしたので、引き続き episode 2 を進めていきます。プレイしている episode やクリアしたルートによってタイトル画面のイラストが変わっていくのは良いですね。

  

大正×対称アリス all in one - Switch

大正×対称アリス all in one - Switch

  • 発売日: 2019/04/18
  • メディア: Video Game
 

 

※ 以下、ネタバレを含みますのでご注意下さい。

 

 episode 2 では、かぐやとグレーテルから選択することになりますが、今回はかぐやルートを選択。

 

 第一印象は、かぐや軽い開始数秒、出会い頭で告白されて笑い、思わず断ってゲームオーバー直行でさらに笑いました。シンデレラ編ではありす従者という役回りでしたが、今回は初対面からのナンパ?でお付き合いを始める、という流れのようです。どうやらルートによって人間関係も違ってきているようですね。ありすはシンデレラの店の従業員ですが、シンデレラの弟として登場するのは白雪だけのよう。今のところ、このかぐや編が一番好きなシナリオです。現実の汚れた世の中に絶望し、月への帰還(死)を切望するかぐや。一方で、ありすを欲しいと思う自分も、自分をもの扱いしてきた汚い人間たちと同じだと気付き、絶望するかぐやに対し、白雪が「君が言った通り、君は君を物扱いした人達と何も変わらない。とても傲慢で罪深い地上の人間だよ」と現実をつきつける場面が、鳥肌が立つほど残酷で美しいです

 

 初めに迎えたのはバッドエンド「月へ還る」でしたが、このバッドエンドがまた良くて。かぐやを月に帰さないために自身に刃を突き立てるありす。しかし、ありすの願い虚しく、ありすの死に絶望したかぐやは月に帰っていってしまう。これほど美しく、残酷な結末はあるでしょうか。ここまでのルートでは、バッドエンド=ゲームオーバーのような感じだったので、良い意味で度肝を抜かれました。バッドエンドがしっかり描かれるゲームはいいですよね……。

 

 グッドエンド「仮面の下の本当の素顔」到達までは本当に長かったです……。7、8 周はしたんじゃないかな?検証はしていませんが、グッドエンドに到達するためには、おそらく序盤からの選択肢でほぼノーミスが要求されるんですよね、これ。色々なサイトでヒントを拾いながら攻略しましたが、シンデレラと(基本的に)親しくしない、かぐやに気をつかう(意地悪したり、気を使わせたり、追求したりしない)、好意をしっかり伝えるあたりが重要っぽい?私の場合、中盤辺りでシンデレラを注意しようとして、シンデレラをお兄ちゃん呼びしていたのが悪かったらしいです。即ゲームオーバーの選択肢も多く、モチーフの竹取物語になぞらえて、言葉通り「かぐや姫に愛が試されている」のですよね。こういったモチーフの生かし方好きです。ゲームシステムともしっかりリンクしていて。バッドエンドも好きですが、グッドエンドも好きです。愛を知り、愛を信じることを知り、結ばれて、これからも思い出を積み重ねていく。ただただありすがかぐやを救済するのではなく、これからはお互い手を取り合って、お互いを大事にして、支え合いながら生きていく、そんな関係性、そんな未来を思わせる、良いエンドでした。

 

 ゲーム全体としては、やっぱり夢か、それに類する仮想世界なのかな、とは思います。episode ごとに、人物同士の関係性とかが違ってきていて、一種のパラレルワールドのようになっていることもあり。現実世界に相当するのが、大正というより現代日本ぽいけれど、タイトルがどう回収されるのかは気になります。鏡の国自体は、中世ヨーロッパ風なイメージだけど、鏡の国にいながらもアリスは「ここは日本」と言い切っているんですよね。おそらく真実に一番近い人物の一人(もう一人魔法使いも近いのかな)だから、「日本」という世界があるのはほとんど確定だと思うんですけどね。

 

 かぐや編で、ありすは一層の、狂気的とも言える度量の広さを見せつけてくれたけれども、ありす自身も何か抱えるものがあるのかな?というのが気になります。(おそらく)真相編である epilogue が「アリス編」であることを考えると、最後はありすがありす自身と向き合う話になるのでしょうか。

 

 攻略としては、グッドエンド時の選択肢をちょっとでも外すと大体バッドエンドに到達する感じでした。シンデレラ編、赤ずきん編が分かりやすかっただけに、一層このルートの難易度の高さを感じますね。何度ゲームオーバーやバッドエンドを見たか分かりません。